個人事業として駐車場経営を始めるときには、青色申告承認申請書を提出して青色申告を行えば、通常の白色申告には認められていない各種控除が可能になり、所得税と住民税の節税が可能になります。
この青色申告を認められているのは以下の3つになります。
- 小売業やサービス業の所得
- 賃貸住宅や駐車場などによる不動産所得
- 山林売却などによる山林所得
駐車場経営による収入はこれら3つ全てに該当するため、ぜひこのメリットを活用するようにしましょう。
専従者控除は、配偶者や家族などが仕事を手伝っている場合、その給与を全額必要経費に計上することができる仕組みです。
また、青色申告特別控除は申告時に貸借対照表、損益割算書を提出すれば年間55万円を控除できます。
それらを作成しない場合には10万円が限度になりますから、多少面倒でも貸借対照表や損益計算書を作成するようにしましょう。
このように控除額を増やしていけば、年間所得を引き下げることが可能になります。
そうなれば税率も下がり、所得税と住民税をあわせて100万円以上節税することも不可能ではありません。
青色申告と白色申告の違い
項目 | 青色申告 | 白色申告 |
---|---|---|
専従者給与 | 事業主と生計をともにしてい る配偶者や15歳以上の親族 で、専ら事業に従事している 場合には、原則として全額必 要経費に計上できる | 必要経費とみなせる金額には 限度がある。 配偶者で最高86万円、その 他の親族で50万円まで |
青色申告特別控除 | 所得額を限度として最高55 万円の控除が可能(ただし事 業的規模で貸借対照表を添付 した場合に限る。添付しない 場合には10万円まで) | なし |
純損失の繰越・繰り戻し | 事業所得などに損失が出た場 合、その損失額を3年間にわ たって差し引くことができる。 また前年度の損失額を控除す ることも可能 | 不可 ただし変動所得・被災事業資 産に限って控除が可能 |
貸倒引当金 | 貸倒引当金や退職金弓―当金等 の一定額を必要経費に計上で きる | 不可 |
推計課税 | 帳簿調査によって誤りがあっ たときのみ、更正(訂正)を 受ける | 税務署の判断で行う |
現金主義による所得計算 | 年間所得が300万円以下の場 合には、現実の現金出し入れ があったときに、収入金額や 必要経費とする現金主義が認 められる | 不可 |